ウェッブ元議員、辺野古見直し理解 「協議仲介」を提案


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ピーター・カズニック氏(右)と記者会見する糸数慶子参院議員(左)ら=29日、米ワシントン

 【ワシントン=島袋良太本紙特派員】訪米中の糸数慶子参院議員らは29日、米ワシントンで記者会見し、米軍普天間飛行場の辺野古移設反対の世論などを説明した要請活動について報告した。

辺野古移設計画の見直しを求めた米上院軍事委員会の動きを主導したウェッブ元議員(元海軍長官)とも会談し、ウェッブ氏は「辺野古が唯一の解決策という意見に同意しない」と強調し、「沖縄県知事が求めれば、日米政府と再編計画の当事者である沖縄、グアムの協議を仲介したい」と述べた。
 このほか米当局者や上下院議員、シンクタンク研究者らと意見交換。面談者の多くが「普天間の固定化回避には辺野古しかない」との見解を示したのに対し、糸数氏らは「県民は新たな基地建設は受け入れない。別の選択肢を出すべきだ」と訴えたという。
 辺野古移設反対の海外識者声明の呼び掛け人であるピーター・カズニック・アメリカン大教授とシンクタンク代表ジョン・フェファー氏も会見に同席した。
 カズニック氏は「ニューヨーク・タイムズは普天間問題で米国、日本、沖縄の3プレーヤーがいるとしたが、4者目は国際社会だ」と表明。フェファー氏は「海兵隊はグアムやハワイ、オーストラリアへの分散移転が決まっている。移設なく普天間飛行場は閉鎖できる」と指摘した。
 訪米について糸数氏は「仲井真弘多知事の埋め立て承認で間違ったメッセージが伝わっているのではと危惧したが、稲嶺進名護市長の再選などを伝えることができた」と語った。
英文へ→Opposition leader Itokazu visits the U.S. to request cancellation of Henoko landfill