宮古言葉 遊んで学ぶ 「広める会」、保育園で教室


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みゃーくうつの手遊び歌を歌って遊ぶ本永安子さんと子どもたち=4日、宮古島市平良のひばり保育園

 【宮古島】子どもたちにみゃーくうつに親しんでもらおうと、宮古方言を広める会(佐渡山力代表)は4日、宮古島市平良のひばり保育園(下地宏幸園長)で、みゃーくうつ教室「方言で遊ぼう」を開いた。園児約30人が参加。手遊び歌などを通し、みゃーくうつを楽しく学んだ。佐渡山さんは「方言の種まきがしたい」と話し、この取り組みを広げたい考えだ。

 教室は同会が昨年11月、旧平良市の小学5年生と中学2年生を対象にした調査で、みゃーくうつを(ほとんど)使えないと答えた児童生徒が9割に上ったことを受けたもの。幼児期から地域の言葉に親しむことが必要だと考えた同会が保育園側に持ち掛け、実現した。
 教室では同会顧問の上地慶彦さん(76)が人体の部位の名前を教えた。中でもみゃーくうつで「顎」を意味する「あぐ」と、「かかと」を意味する「あどぅ」など、発音が似ている言葉を丁寧に説明。初めはたどたどしかった子どもたちも、繰り返し話す中で元気に発音していた。
 本永安子さん(57)は、子どもたちと共に円を描いて座り、「くいとーくいとー、んじがどぅます(これとこれと、どちらがいいの)」とリズムよく声を上げて足をたたく昔ながらの手遊び歌を紹介した。
 同園の下地順子副園長は「子どもたちはとても楽しそうに方言に触れていた。また、ぜひやってみたい」と語った。
 佐渡山代表は「想像以上にのみ込みが早く、びっくりした。幼いうちから大人が言い聞かせることが大事だと実感した。今後もいろんな保育園でやりたい」と話した。