糸満の海人資料館新設 内容充実「歴史に触れて」


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ミーカガンを身に着け、ユーモアたっぷりに新資料館の魅力をPRする上原謙理事長(左)ら=14日、糸満市西崎町の糸満海人工房・資料館

 【糸満】NPO法人ハマスーキ(上原謙理事長)が運営する糸満市西崎の「糸満海人工房・資料館」が新設され、1日に開館した。

倉庫を利用した旧資料館のオープンから5年たち、市民からの寄贈資料も増えたことから、より多くの資料を展示しようと計画。市の一括交付金を利用して、収蔵庫を兼ねた約330平方メートルの資料館を旧資料館隣に建設した。
 新資料館には、糸満のエジソンとも呼ばれた海人の玉城保太郎が発明したミーカガン(水中眼鏡)をはじめ、数多くの海人に関する資料が並ぶ。首に掛けたミーカガンがトレードマークの上原理事長は「糸満の魅力は何といっても海。新資料館で糸満海人の歴史に触れてほしい」と呼び掛けた。
 新資料館を訪れた前里清子さん(70)=糸満市=は「舟大工だった祖父が使っていた工具も展示されている。先人たちの面影や歴史を感じることができてうれしい」と展示に見入り、懐かしんだ。
 資料館は入り口に段差がなく通路も広いため、車いすでも利用できる。開館時間は午前9時から午後4時。月曜休館。入館料は300円(高校生以下100円)。問い合わせは(電話)098(987)1550。