もとぶ牧場、輸出拡大 えん提携、アジア富裕狙う


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海外販売代理契約に調印する、もとぶ牧場の坂口泰司社長(中央)とえんグループの又吉真由美代表(右)、エングループリミテッドの呉鴻忻社長=16日、那覇市

 もとぶ牧場(本部町、坂口泰司社長)は、香港で「沖縄牛」のブランドで「もとぶ牛」を提供する、えんグループ(又吉真由美代表)らと提携し、海外輸出の拡大を目指す。

えんグループは香港のほか、6月からタイにももとぶ牛を輸出し、シンガポールなどアジアへの展開もにらむ。出荷量は2014年度は月間10頭を予定し、15年度は月間15頭を目指す。富裕層の需要を取り込み、安定出荷を図る。
 坂口社長は「12年から徐々に取引を始めた心強いパートナーだ。沖縄もとぶ牛の良さを世界にPRしたい。ブランド肉として香港で勝負したい」と抱負を述べた。
 えんグループが取り扱うのは、肉の等級で最上位のA5・A4級。さまざまな部位を含めて1頭丸ごと買い付ける。ステーキ肉以外の部位は加工して、「黒毛和牛」のブランドを冠して付加価値を高めた加工品として販売する。
 もとぶ牧場は現在、2100頭の黒毛和牛を育て、月間100頭を出荷している。鹿児島の輸出可能な認定と畜場に9割を輸送、香港向けには再度沖縄に戻して那覇空港の国際物流拠点(ハブ)事業を活用して輸出する。
 16日、坂口社長と又吉代表、香港市場を担当するエングループリミテッド(香港)のピーター・呉鴻忻社長が、那覇市内で海外販売代理契約に調印した。