社会

ヤンバルクイナ事故、範囲拡大 他地域で生息密度増か

2014年のヤンバルクイナ交通事故確認地点

 【国頭】国の天然記念物ヤンバルクイナが交通事故に遭う現場の範囲が広がっている。環境省やんばる野生生物保護センターによると、ことし1月から4月末日までは6件(5羽死亡)だったが、5月は12日時点で7件発生し7羽が死亡している。

5月に多発したが、事故防止重点区間での事故はゼロ。同センターの山本以智人(いちひと)自然保護官は「他の地域で生息密度が増えている可能性がある」と注意喚起している。
 ヤンバルクイナの交通事故は県道70号、県道2号を中心とした国頭村の東海岸と山間部で発生している。特に事故の多い国頭村楚洲の県道70号1・8キロは事故防止重点区間に指定され、注意喚起の看板などが設置されている。
 昨年までは重点区間で事故が多発していたが、ことしはこの区間で事故が全くない。その代わり村比地、安波など大宜味、東両村まで2~3キロの場所で事故が確認されている。
 このため、国の関係機関や国頭・東・大宜味の3村などが、交通事故防止策を話し合う「やんばるロードキル発生防止に関する連絡会議」の4月会合で、注意喚起の看板を設置するなど対策が検討された。
 山本自然保護官は、ヤンバルクイナは4~6月に繁殖期を迎え、この時期に親鳥が事故に遭えばひなが餌を食べられずに死亡する可能性も出てくるとして、「この時期の事故は特に避けたい。大宜味、東村でも生息していることを意識してほしい」と話した。
(仲村良太)
英文へ→“National treasure” hit by cars beyond designated risk-zone