竹富町への違法確認訴訟提起せず 教科書問題で下村文科相


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 【東京】下村博文文科相は23日午前の閣議後会見で、八重山教科書問題をめぐり、竹富町に対する違法確認訴訟を提起しないことを明らかにした。

 竹富町教育委員会による単独採択により来年度から違法性が解消されることから、下村氏は「訴訟に一定の期間が掛かる。違法性が確認されても、途中段階で教科書を変えられるか、時期の問題もあるので、あえてしない」と述べ、子どもたちや学校現場への影響を考慮するなど総合的に判断したとした。
 県教育委員会が竹富町教委を共同採択地区から分離し、単独採択地区に設定したことについては「法の趣旨を十分踏まえたものとは言いがたく遺憾だ」と強調した。しかし、同時に「法律上の権限を有する県教委の判断で、今回は違法性はない。文科省として受け止めざるを得ない」と述べた。
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