MICE施設 県、民営可能性調査へ 年間3千万赤字試算


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 県は、最大2万人収容の大型MICE(企業の報奨旅行や国際会議など)施設を民間事業者が運営する可能性について調査する。施設整備や運営費用のコスト削減などを図るため、設計・施工・管理運営を一元化した官民連携の可能性調査も実施する。

 県がまとめた大型MICE施設整備の基本構想によると、大型MICE施設の年間収入は12億1千万円と見込まれるが、運営費用は収入を上回り、約3千万円の赤字が生じる見通し。民間事業者の運営可能性を検討することで、効率的な施設運営を前提とした施設設計や建設の実現を目指す。
 調査事業は「大型MICE受け入れ環境整備事業」の一環で、2014年度の事業費は約3千万円。建設用地を決定した8月以降に実施する予定。県によると、MICE施設は施設単体の売り上げでは、施設の整備や運営費用を賄うことが難しい。一方、世界的に見てもMICEの集客力で地域全体に利益をもたらす施設として位置付けられるという。
 県は、有識者でつくるMICE施設検討委員会で建設候補地の評価作業を進めており、6月中旬以降に建設地を決定する予定。