ミツバウコギ、ハマヤブガラシ 横田教授、国内初発見


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 琉大理学部海洋自然科学科の横田昌嗣教授は25日、つる植物の一種ミツバウコギが宮古島で、ハマヤブガラシが八重山の新城島で、日本で初めて発見されたと発表した。琉大で開催されていた沖縄生物学会(第51回)など四つの学会の合同沖縄大会で報告した。

 ミツバウコギは中国、台湾、フィリピンなどに分布しているが宮古島で初めて確認された。ハマヤブガラシは、インドネシアや台湾などに見られるが、新城島の海岸林に自生していることが、横田氏らの調査で初めて分かった。
 横田氏は「自然度が高い森林に生えるため、人為的に持ち込まれたとは考えにくく、もともと自生していたと思われる。局所的に生えており個体数も限られているので、絶滅する恐れがある。保全対策が必要だ」と話している。
 一方、八重山の大規模なサンゴ礁群集の発見について報告した成瀬貫(とおる)助教は「名蔵湾沖合の二つのサンゴ群集のうち、一つはほぼ死滅状態だった。原因は不明だが、劣化具合から最近だと思われる」と語った。
 水深約30~55メートルの中深度のサンゴ群集は、これまで久米島沖の通称・ナンハナリや、恩納村の竜宮ポイントなどで発見されているが、今回発見されたサンゴ礁は複数種類のサンゴで構成されているのが特徴という。