息合った連弾で魅了 渡久山正人、運天暢子


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息の合った掛け合いで、演奏を披露した(左から)運天暢子、渡久山正人=那覇市のパレット市民劇場

 ピアニストの渡久山正人、運天暢子によるリサイタル「Piano Duet Recital ピアノ4手連弾」が18日、那覇市のパレット市民劇場であった。1台のピアノを渡久山、運天が2人で弾く「連弾」。夫婦ならではの息の合ったハーモニーを奏でた。

 演奏会は優しいメロディーでテンポの良いグリーグ「トロルドハウゲンの婚礼の日 作品65」で幕開け。
 続いてグリーグが劇音楽として作曲した「ペール・ギュント」組曲から「朝の気分」「オーゼの死」と続く。「アニトラの踊り」では、終盤にかけて徐々に2人の連弾のスピードが上がる。曲を締めくくると、観客からため息が漏れた。息をつかせぬ2人の掛け合いで次々と連弾を披露。「ペール・ギュントの帰郷」といった子守歌のような曲などバリエーションに富んだ曲も演奏し、観客を飽きさせない楽曲で楽しませた。
 後半はドヴォルザークの「スラヴ舞曲集 第2集作品72」から「ロ長調」「ホ短調」などの代表曲を演奏した。「変ロ短調」では、ゆっくりとした部分と軽快で躍動感のある音が交互に表れる。「変イ長調」のゆるやかで温かな音色がコンサートを締めくくると、観客からの拍手が鳴りやまなかった。