玉冠の重み ずしり 那覇市歴史博物館、複製や復元模型展示


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 那覇市は20日、市役所1階ロビーで市歴史博物館の新たな展示資料を公開した。琉球国王の玉冠(たまのおかんむり)や琉球王国時代の那覇港が描かれた屏風の複製品、昭和初期の大門前(うふじょーめー)通り(那覇市)を復元した模型が公開された。

翁長雄志那覇市長ら関係者に加え、天妃小の児童6人が公開セレモニーに出席した。
 琉球国王が即位儀式で着けたという玉冠は、市歴史博物館にある1点のみで年2回の展示に限られていた。複製品は忠実に再現することを重視した展示用と子どもたちが触れることができる教育普及用だ。玉冠を頭に乗せた松本あかりさん(11)は「思ったより重い。王様になった気分」と満足した様子だった。
 1935年前後の大門前通りの立体模型は、沖縄戦で失われる前の那覇の中心街を再現した。
 滋賀大学に原本がある琉球貿易図屏風の複製品と京都大学に原本がある琉球進貢船図屏風の唯一の複製品も、注目を集めていた。新しい資料は7月2日まで市歴史博物館で展示される。

玉冠をかぶり、翁長雄志市長と記念撮影する子どもたち=20日、那覇市役所
戦前の大門前通り(那覇市)を再現した模型をのぞき込む人々=20日、那覇市役所