JA会館、壺川に移転 17年完成目指す


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 JAグループ沖縄は29日までに、那覇市楚辺のJA会館を同市壺川の元ざまみビル・マンション跡地に新築移転する方針を固めた。同ビル・マンションは現在解体工事が進んでいる。

現会館は1973年に建設され、コンクリートに亀裂が入るなど老朽化が進み、駐車場の不足も課題となっている。7月に設計に着手し、2015年に着工、17年2月の完成を目指す。
 JAの計画によると、新築移転する会館は免震構造の地上11階建てで、延べ床面積は現会館に比べ48・7%増の1万400平方メートル。161台収容可能な立体駐車場を併設する。総事業費は約49億円。
 JAは10年ほど前から移転を模索してきた。12年には専門の検討委員会を組織内に立ち上げ、構想を具体化した。今後は6月以降の地区別説明会を経て、同20日の総代会で最終決定することにしている。
 移転先の土地と建物を所有する金秀建設とは、売買契約に向け大筋で合意している。今後はグループ会社の県協同ビジネスが土地を取得、しんれんリースが建物を建設し、JAおきなわが両社と賃貸借契約を締結する。
 新JA会館は、JAおきなわが5~8階、全国共済農業協同組合(JA共済連)県支部は9階、JA沖縄中央会は10階に入居する。1階は信用・共済事業窓口、2~3階には生産部会などが会合を開ける400人収容可能なホールを設置する。4階にはレストランが入り、外に庭園を造る。
 津波などの災害の際は、地域住民の避難場所として活用する。JAは県内各支店や店舗についても、既に耐震年数などの情報をまとめており、今後必要に応じて建て替えや移転に取り組む方針だ。
 現JA会館の跡地は当面駐車場として活用する。今後は跡地利用検討委員会を立ち上げ、ファーマーズマーケットなどを含めた利用方法を検討する。(長嶺真輝)

新JA会館の完成予想図