人口増え街に活気 南城市吉富区、2年で8世帯・18人


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子どもたちも一緒になって交流を深め合う区民ら=南城市知念吉富区公民館

 【南城】人口が減少傾向にあった南城市知念吉富区が、移住者の増加でPTA活動が復活し、活気が戻っている。昨年、宜野湾市から移ってきた佐敷興介さん(37)が、住民の強い推薦で4月から市PTA吉富支部長に就任。5月18日には、区公民館で親子バーベキュー会を開催し、新垣強区長をはじめ約50人の有志が駆け付け交流した。

 吉富区は若者の流出で子どもが次第に減少し、PTA活動が困難となって隣の久手堅支部と共に行動してきた。しかし、昨年から人口も増え始め、ことし4月末現在で59世帯136人に。2年前の同じ時期に比べ8世帯、18人も増加した。小学生が13人に中学生1人。0歳の幼児らを含めると24人になる。
 バーベキュー会には、10年前に名古屋から移って仲間入りした冨田浩嗣さん(50)・あい子さん一家4人、亀谷修身さん(37)一家6人、宮崎出身の串間武志さん(42)一家7人も参加し、それぞれ紹介された。
 地元出身で7人の子宝に恵まれた平安好美さん(45)=旧姓・田場=は「再出発するにはやはり生まれ故郷がよい」と、成人した子ども3人を残し小学生4人を連れて故郷での生活を始めた。
 佐敷支部長は「平安さんのように地元のことが詳しい方が、他所から来た人の相談役になってもらい、大変助かる」と協力を求めた。
 新垣区長は「子どもの姿が見られないほど寂しいものはない。佐敷さんを中心にPTAも復活し、地域に明るさが戻った」と感謝した。
(知花幸栄通信員)