【豊見城】設立10周年を迎えた豊見城市の豊崎自治会(今田孝司会長)は、自治会内の約70店舗で割引特典を受けられる自治会会員証カードを発行した。加入世帯の中学生以上を対象に配布している。
会員を増やすことが目的だが、地元密着を目指す企業側からも顧客獲得で期待の声が上がっている。自治会の新たな取り組みとして注目を集めそうだ。
取り組みのきっかけは自治会未加入者から「会員になったら何のメリットがあるの?」と聞かれたことだった。今田会長らは2年ほど前から構想を練り、沖縄アウトレットモールあしびなー、豊崎ライフスタイルセンターTOMITONに呼び掛けて実現させた。
カードを提示すると衣料品店で最大20%の割引、飲食店で飲み物サービスなどの特典を受けることができる。
今田会長は「賛同を得た企業にとってもお客さんが増えるきっかけになれば」と期待を込める。自治会の取り組みを知った店舗側から「賛同したい」との申し出もあるという。
豊崎地区は埋め立て地で移住者が多い地域だ。約1400世帯が住んでおり、会員数は5月現在で320世帯。これまで、正月のもちつき大会や夏祭りの行事などを通して、会員加入を呼び掛けてきた。
今田会長は「まず隣に誰が住んでいるかを知ってほしい。住む人が手掛けるまちづくりを目指し、これからもいろんな仕掛けをしていきたい」と話した。