糸満観光農園施設を買収 市が議会提案


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 【糸満】糸満市は4日の市議会への議案説明会議で、市が出資する第3セクター、糸満観光農園(社長・上原裕常糸満市長)にあるレストランの買収費用として、1億221万円を補正予算として計上すると説明した。

6日から始まる市議会6月定例会で提案し、議会の同意を求める。
 市は今年3月、農園の業績不振を受け、市が2007年から肩代わりしていた未払い電気料金の債権4700万円を放棄し、経営の健全化を図った。
 一方で農園の有効活用に向けて市は、5月16日から23日まで企業などから企画提案を募集した。市によると13業者が応募しており、現在、事業者の選定に向け、選定委員会で審議している。
 上原市長は「経営資金が枯渇する中で、市として厳しい状況を乗り切るために対策を練っている」と話し、議会で理解を求めながら今後の対応を検討していく姿勢を示した。
 糸満観光農園は約28ヘクタール。2000年に市とJAおきなわなどが出資し、資本金1億2千万円で設立、05年に開園した。レストランのほかワインの製造工場やパークゴルフ場などがある。市によると、補助事業も含め投資総額は約40億円に上る。