かぬち棒に伝統の魂 与那原、50年ぶりに新調


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新しいかぬち棒の入魂式を行う根川清義大綱曳実行委員長(前列右)ら=5月25日、与那原町新島の親川

 【与那原】7月27日に開催される与那原大綱曳で使う新しい「かぬち棒」の入魂式が5月25日、町指定文化財の親川で、大綱曳実行委員会の役員によって厳かに行われた。

 綱引きの雌綱と雄綱をつなぐ要のかぬち棒が古くなって傷んでいたため、熊本県などから栗と樫の木の新しいかぬち棒2本を取り寄せた。
 入魂式には大綱曳実行委員長の根川清義さんや委員、町企画観光課の上原宏章課長らが参加した。
 琉球王朝の御新下り行事で聞得大君が参拝した縁の地・親川で、酒と米を供えて手を合わせた。
 根川実行委員長は「雌綱と雄綱をつなぐ要のかぬち棒が約50年ぶりに新しくなる。県内三大綱引きの一つといわれる与那原大綱曳の成功と、継承発展を祈願する」とあいさつした。
 池にたまった泥をくみ出し、保存のため埋められていた古いかぬち棒2本を取り出し、新しいかぬち棒と入れ替えた。(知花幸栄通信員)