おいしい紅茶 大宜味で 地元3農家が生産組合


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大宜味産紅茶生産に向け意欲を見せる(左から)松本政尚さん、山城勝則さん、伊芸和夫さん=3日、大宜味村農業委員会

 【大宜味】大宜味紅茶をブランドに―。大宜味村の農家3人が3日、安定した経営で高品質な紅茶の生産を目指す「大宜味紅茶生産組合」を立ち上げた。来年1月に苗木千本を植え付ける予定で、2017年の初出荷を目指す。

生産量ゼロからのスタートで、会長に就任したお茶農家の山城勝則さん(59)は「大宜味の新たな産業にしたい」と思いを語った。
 組合は、独自に紅茶生産を目指していた山城さんと、紅茶を新産業にしようと考えていた村の考えが合致し、設立に至った。立ち上げには、村内でソバなどを栽培する松本政尚さん(63)と伊芸和夫さん(65)を含めた3人が参加した。村農業委員会の宮城久美子事務局長は「3人ともベテラン農家。もうかる農業の見本が示せるはず」と期待している。
 3日は村役場で村や県の農業関係担当者らが集まり、今後5年間の生産計画などを話し合った。組合は来年1月、紅茶に適したお茶の品種「べにふうき」と「べにほまれ」各500本を植え付ける。その後は、栽培技術講習会や茶摘み・試飲会を開催。観光資源化を目指し村内限定販売なども模索する。
 山城さんは「おいしい紅茶を飲むために大宜味に来てもらえるようにして、村を活性化させたい」と夢を膨らませた。