癖なく「おいしい」 新カンダバー・ぐしちゃんいい菜


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島野菜「ぐしちゃんいい菜」を使った料理=5月29日、八重瀬町のザ・サザンリンクスリゾートホテル

 【八重瀬】「ぐしちゃんいい菜生産組合」(安里喜美子組合長)が5月29日、八重瀬町のザ・サザンリンクスリゾートホテルで、芋の葉(カンダバー)を改良した島野菜「ぐしちゃんいい菜」の試食会を開いた。

いい菜を使った料理14品がずらりと並び、青果卸売業者や行政職員ら約70人がバラエティーに富んだ料理に舌鼓を打った。
 「ぐしちゃんいい菜」は、カンダバーの生食用として品種改良され、2011年に商標登録された。茎と葉の間の葉柄部が長いのが特徴で、ビタミンやカルシウムなどの栄養素が豊富に含まれているという。
 名前は、生産地の具志頭と品種の系統番号「沖育01―1―7」(117=いいな)が由来。暑さに強く、葉野菜が少なくなる夏場の需要が期待されている。
 試食会では、いい菜を練り込んだ冷やし麺など多彩な料理が並んだ。比屋根方次八重瀬町長は「昔はカンダバーの使い道はジューシーだけだったが、こんなに多くの料理が出てきて驚いた。町の特産品として期待できる」と笑顔を見せた。
 フレッシュ青果の三浦謙さん(32)は「臭みがなくおいしい。あまり知られていない野菜なので、これを機に紹介していきたい」と話した。
 現在、八重瀬町では8戸の農家がいい菜を生産している。安里喜美子組合長は「従来のカンダバーと違い癖が少なくいろんな料理に使いやすい。栄養価も高く、学校給食にもぜひ利用してほしい」とPRした。