石垣に藻生産の拠点 日健、2年かけ工場整備


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藻類を培養、生産する石垣島工場のイメージ図

 【石垣】微細藻類を原料に健康食品や化粧品などの製造を手掛ける日健総本社(岐阜県、森伸夫社長)は、石垣市に微細藻類の生産工場を建設する。2年かけて培養タンクの設置や生産体制を整備する。人員は30人を見込み、地元で積極的に採用する予定だ。10日、起工式を開いた。

 同社は1975年に創業し、微細藻類などの天然資源を使った食品や化粧品、医薬品、肥料などを製造している。藻類はイスラエルなど海外で生産する中、石垣島の豊富な水と強い日差しに着目した。石垣島は国内初の生産拠点となる。
 培養タンクは100トンを10基、50トンを5基、20トンを4基設置。合計1330トン規模で、土壌の塩分を取り除き、農作物の機能性を高める効果があるという藻類「フォルミジウム」を大量培養し、この藻類を原料に土壌改良資材を開発、製造する新たな事業を計画している。
 生産が安定する3年後をめどに現地法人化し、土壌改良資材の製造も石垣市で手掛ける準備を進めるという。
 森社長は「製品の製造も石垣市でできれば、人員は100人規模になると思う。石垣発で健康や環境に貢献したい」と意気込みを語った。