南洋群島帰還者会、歴史継承 支援を県議会に要請


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南洋群島犠牲者の慰霊などについて支援を求める平良善一会長=11日、県議会

 南洋群島帰還者会(平良善一会長)は11日、喜納昌春県議会議長を訪ね、太平洋戦争中、旧南洋群島で犠牲になった県出身者を慰霊する「慰霊と交流の旅」への県関係者の参加、移民関係資料の収集、活用など支援を求めた。

 南洋群島での慰霊祭には過去は副知事、県議会議長らが参加していたが、近年の参加はない。宜野座朝美副会長は「1940年生まれの私が若い方。今のような活動ができるのもあと数年だ。歴史を風化させず、次につなげるためにも支援が必要だ」と話した。
 戦前、旧南洋群島には多くの県民が移民しており、戦火に巻き込まれた。喜納議長は「県を挙げて移民を推進した歴史がある。今は住んでいる県人がいないからこそ、県が忘れずに移民の足跡を残せるようにしなければならない。(慰霊の旅に)県議会も複数行けるようにしたい」と話した。