癒やしの音色響く 木管五重奏の魅力


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クラリネットなど木管楽器による癒やしの音色が会場を包んだ「木管五重奏の魅力」=20日、那覇市のパレット市民劇場

 琉球フィルハーモニックプレゼンツアフタヌーンコンサートVol.2「木管五重奏の魅力」が20日、那覇市のパレット市民劇場であった。5月の「金管五重奏の魅力」に続いて2回目。未就学児も入場可能なコンサートに、大人だけでなく、小さい子どもも癒やしの音色を楽しんだ。

 出演は眞榮田えり子(フルート)、比嘉菜々子(フレンチホルン)、有銘優(オーボエ)、赤嶺有衣(クラリネット)、潮平大作(ファゴット、バッソン)、ピアノ(上原玲子)。楽器、曲の魅力を説明した、琉球フィルハーモニックの上原正弘理事は「クラシックで最も難しい『木管五重奏』を楽しんでもらいたい」とあいさつ。演奏の合間に「音の柔らかいホルンは合奏のまとめ役」「ファゴットは『木の束』という意味だ」と楽器の魅力などを丁寧に説明する。
 童謡の中田喜直「夏の思い出」では、懐かしい夏の雰囲気を木管楽器の柔らかい音色で表現する。その後も「ひらいたひらいた」「さくらさくら」など日本の歌を演奏したほか、アイルランド民謡のロンドンデリーの歌は寂しげな雰囲気を醸す。木管楽器の音色が幅広い風景を演出していった。
 寺島尚彦「さとうきび畑」のほか、アンコールで「童神」を演奏すると、泣いていた乳児も静かに耳を傾ける。優しい音色が包み、温かな演奏会を締めくくった。12月には弦楽を中心とした演奏会を予定している。