県内最賃677円 13円引き上げ、10月24日にも決定


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 県内の最低賃金を決める沖縄地方最低賃金審議会(宮国英男会長)は26日、時給を13円引き上げて677円とすることを沖縄労働局に答申した。13円は過去最高の引き上げ額だった2010年と同額だが、全国も13円以上の引き上げとなる見通しで、県内の最低賃金は引き続き全国最低水準となる見込み。

沖縄労働局は異議申し立て期間を経て10月24日にも最低賃金の改正を決定する。
 7月から始まった協議で労働者側の委員は当初20~36円の引き上げを主張したが、使用者側の委員は6円を提示し金額に開きがあった。26日の最終会合で使用者側は13円、労働者側は14円を提示したが合意できず、多数決で13円となった。
 労働者側委員の高良恵一連合沖縄事務局長は「残念だ。物価上昇分を考慮するべきだと主張したが、使用者側と隔たりがあった」と話した。使用者側委員の山城勝県経営者協会常務理事は「2年連続で2桁台の引き上げとなり、経営的には厳しい面もある。大手はいいかもしれないが、離島や中小企業への影響は大きい」と述べた。