与那国で干ばつ被害 「危機的状況」


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サトウキビの干ばつ被害対策で散水する関係者=20日、与那国町(町役場提供)

 【与那国】与那国島は7月から少雨傾向が続き、サトウキビの干ばつ被害が広がっている。水分の蒸発を抑えるため葉を巻くロール現象に加え、立ち枯れも出始めており、与那国町は4台の散水車を稼働させ、対策に乗り出している。

 石垣島地方気象台によると、与那国島の7月の降水量は36ミリで、平年の138・5ミリの約4分の1だった。8月も平年の212・5ミリに比べ、26日までで19ミリしか降っていない。9月も晴れの日が多く少雨傾向が続く見込みだ。
 町産業振興課によると、現在、収穫面積100ヘクタールのほとんどでロール現象が発生している。収穫への影響が懸念されることから、20日以降、毎日散水を実施しているが、同課の担当者は「これまでにない危機的な状況になっている」と窮状を訴えた。