田芋の魅力を堪能 宜野湾・大山で「タイモカフェ」


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大きな田芋の葉が一面に広がる水田を散策する参加者=23日午前、宜野湾市大山

 【宜野湾】普天間飛行場返還後の街づくりに関する宜野湾市民有志の勉強会組織「ねたてのまちベースミーティング」(NB、呉屋勝広会長)は23日、同飛行場と市大山の田芋畑のつながりについて考える「タイモカフェ」を開催した。30人以上が集まり、田芋畑の散策や湧き水での水遊び、田芋を使った食事会を楽しみ、田芋の魅力を心ゆくまで堪能した。

 市内では、高台の石灰岩台地から浸透した雨水が普天間飛行場の地下など流れ、西海岸地域に至る。その豊富な湧き水を利用し田芋が生産されている。
 田芋畑の散策ではNBの一員で王府おもろ伝承者の安仁屋眞昭さん(75)がガイドを務めた。安仁屋さんは琉球王国時代に王府から借り受けた農民の土地と「仕明地」と呼ばれる個人所有地があり、現在の田芋畑にもその名残が残されていることなどを説明。「昔から豊富な湧泉が大山の水田を潤してきた。田芋に関心を持つ若者も増えており、今後の発展に期待したい」と語った。
 散策後は木陰で涼みながら、田芋をふんだんに使った弁当や田芋の素揚げ、シュークリームなどが参加者に振る舞われた。サンキューファームの宮城優さん(50)は、田芋を皮ごと使った素揚げを提供。多くの参加者が「こんな食感は初めて」などと舌鼓を打った。宮城さんは「無農薬だから皮までおいしく食べられる。宜野湾にこんなに素晴らしい場所があることを知ってもらえた」と話した。