砂糖使わない旬の味 名護パイン園が始動式


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旬の果物のパイナップルを手際よく加工作業する従業員ら=28日、名護市のナゴパイナップルパーク

 【名護】名護パイン園(安里清会長兼CEO=最高経営責任者)は、グループの名護パイナップルワイナリー(上原武社長)が製造販売する「砂糖の入っていないパイナップルの缶詰・ジュース」(商品名ロイヤルスウィート)の製造始動式を28日、名護市のナゴパイナップルパークで開いた。

 9月の第1週ごろまでの収穫時期限定の糖度の高い原料を利用。砂糖を加えず付加価値の高い商品となっており、参加者らは県産品の販売促進や生産農家の収益向上などに期待した。
 北部パイナップル生産協力会の6農家から原料として100トンを仕入れ、ジュースは3万5千本、缶詰は前年比8千缶増の3万缶製造する。原料購入時に1キロ当たり5円を協力費として積み立て、品質向上などの研究に役立てていく。
 製造始動式はナゴパイナップルパーク内にある工場で行われた。新里信広工場長の合図で機械が動きだし、従業員らが手際よくパイナップルの加工作業を繰り返した。
 関係者らに商品を披露する懇親会は、パーク内のレストランに場所を移し行われた。安里会長はジュースなどのほか、酢やジャム、ゼリーなどパイナップルを原料とした幅広い商品を紹介し、生産農家との連携を強調。稲嶺進名護市長は「パイナップルはやんばるの農家を支えてきた農産物で、商品には沖縄の特徴が詰め込まれている」と述べ、さらなる地域振興に期待を寄せた。
 ロイヤルスウィートの缶詰は内容量440グラム、698円(税込み)、ジュースは500ミリリットル、1296円(同)。名護パイン園グループの各店舗で取り扱っている。