「音楽の甲子園」へ 与那原の高校生バンド


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「閃光ライオット2014」のファイナルステージに出場する「奢る舞けん茜」の(左から)松堂歩君、桑江冬弥君、伊集智明君、池原克哉君=18日、与那原町のサウンズグロウ

 【与那原】与那原町在住の高校生4人組バンド「奢(しゃ)る舞(まい)けん茜(あかね)」がこのほど、エフエム東京の番組「スクールオブロック」が企画する音楽フェスティバル「閃光ライオット2014」の3次審査を通過し、全国約1万組から上位10組に選ばれた。

10代のみが出場でき、「音楽の甲子園」とも呼ばれる「閃光」。3度の挑戦での快挙に歓喜する4人は31日、東京・新木場で開かれるファイナルステージに出場し、優勝を目指す。
 「奢る―」のメンバーはギターとボーカルの桑江冬弥(とうや)君(16)、ギターの池原克哉君(16)、ベースの松堂歩(あゆむ)君(16)、ドラムの伊集智明君(16)。2011年春、与那原中2年の同級生で結成し、桑江君の飼い猫であるシャン、マイケル、アカネからバンド名を考案した。
 桑江君以外、楽器はほぼ未経験だったが独学で習得。町内のスタジオ「サウンズグロウ」に通い始め、作詞作曲にも挑戦するなどして腕を上げた。結成当初から4人を見守る「サウンズ―」代表の森山大(まさる)さんは「変にかっこつけず、いい意味で予想を裏切る面白いバンドだ」と評する。
 12年春、結成後わずか1年で「閃光」のデモテープによる1次審査を通過するが、2次のスタジオ審査で落選。翌13年も同じ結果に終わった。
 ことしも1次審査を無事通過。そんな中、松堂君が「進学や将来が不安だ」とバンドを脱退することに。2次審査ではベースなしの演奏で臨み、見事通過したが、桑江君が松堂君を説得し、福岡で行われた3次審査には4人そろって出場。10組中1組に選ばれ、ファイナルステージへの切符を勝ち取った。
 「『閃光』でほかのバンドと出会い、活動がまた楽しくなってきた」と話す松堂君。「まだ分からないが、多分バンドを続けるだろう」とはにかむ。桑江君も「ここまで来たら優勝賞金を勝ち取り、機材を購入したい」と目標を語る。
 伊集君は「本番では緊張してスティックを落とさないように頑張りたい」、池原君は「普段のライブ感覚で本番に臨めたら」と、それぞれ意気込みを語った。