父子8人てくてく縦断 辺戸岬→津嘉山129キロ


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徒歩で本島縦断を達成し、喜びのガッツポーズを見せる金城ファミリー=8月30日、南風原町の金城善則さん宅

 【南風原】南風原町に住む金城さんファミリー8人がこの夏、国頭村の辺戸岬から同町津嘉山までの道のり約129キロを6日間かけて徒歩で縦断し、8月30日にゴールの津嘉山小学校にたどりついた。

海亀との遭遇や暗いトンネル歩きなど数々の冒険を経て、夏休みの思い出をたくさんつくった金城雄大君(11)らは「楽しかった。また挑戦したい」と声を弾ませた。
 徒歩による縦断のきっかけは、いとこ同士の金城善則さん(38)、善政さん(38)、安昭さん(39)の酒席でひらめいた。「子どもたちに夏休みにしかできない経験をさせたい」と意気投合し、本島縦断計画を実行に移した。
 大人3人と子ども5人で、8月16日から30日までの毎週末、歩けるだけ歩くという方法を取った。当初は戸惑っていた子どもたちだったが、後半は自ら「歩こう!」とやる気を見せた。
 やんばるでは海亀と出合った。海面からぷくっと顔をのぞかせる亀を見つけた子どもたちは「すごい!」と大歓声を上げた。ほの暗い宜名真トンネル内では「何か出るんじゃないか」とドキドキしながら歩いた。
 旅を終え真っ黒に日焼けした雄大君、佑享君(10)、久竜君(10)、光希君(10)、咲羽ちゃん(8)の5人は「疲れたけど楽しかった」と口々に話し、充実した表情を見せた。
 歩いた総距離は約129キロ。佑享君の総歩数は20万6051歩だった。5人は来年の夏、自転車で沖縄一周を目指すという。