豊年願い熱戦 糸満大綱引に3万6000人


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総重量約10トンの大綱を勢いよく引く青年ら=8日午後6時すぎ、糸満市(諸見里真利撮影)

 【糸満】豊年や無病息災を願う伝統行事「糸満大綱引」が旧暦8月15日の8日、糸満市の糸満ロータリーから白銀堂間で開催された。市内外から3万6千人(主催者発表)が訪れ、全長180メートル、総重量約10トンの大綱を南北に分かれて力いっぱい引き合った。

 午前8時ごろから区民が白銀堂前に集まり、小綱を約4時間かけて大綱に仕立てた。午後6時すぎ、大綱にカヌチ棒が差し込まれ、勝負の火ぶたが切って落とされると、参加者は「ハーイヤ、ハーイヤ」と威勢のいい掛け声を上げて綱を引いた。
 昨年に続き北組に軍配が上がり、通算成績は北が35勝、南が29勝、4引き分けとなった。約10年ぶりに参加した玉城安弘さん(32)=糸満市=は「一体感が味わえて楽しかった」と笑顔。「伝統が受け継がれていることは地元の誇り。受け継ぐ努力をしていきたい」と話した。