きょう敬老の日 90歳・安田さん 茅原書藝會の最高齢師範で活躍


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
中国の詩を書いた刻書の作品と安田正弘さん=11日、那覇市三原

 書道の世界で「安田石水」として活躍を続ける安田正弘さん(90)=那覇市三原。所属する茅原書藝會で最高齢の師範だ。ことし8月には第31回読売書法展で自身最高の「特選」に選ばれた。

「楽しくて続けているだけだ」と謙遜するが、同書藝會事務局の平良龍洸さんは「この年まで書を続けて、特選を取ったことは周りにとっても励みになっている」と話した。
 師範の資格は書道だけではない。34歳で生け花を始め、2年で師範となった。5年前に開いた85歳の記念個展では、書と生け花の作品を並べた。
 書も生け花も安田さんにとって夢中になれる「ものづくり」だと言う。木材を使った工作も得意で、食卓や印鑑の朱肉入れなどを手作りする。
 「人と違うことがしたい」と目を輝かせる。板を削って字を表す「刻書」にも新たな手法を取り入れた。書道の作品を書き終え余った墨で墨絵も描くという。「年を重ねるほど、いろいろなことに挑戦したいという欲望が出てくるもんだよ」と笑顔で語った。(明真南斗)