高齢者へ愛情弁当 伊江村民児委、「家庭の味」お届け


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「いつまでもお元気で」の温かいメッセージを載せて、手作り弁当を届けた伊江村民生委員・児童委員=11日、伊江村福祉センター調理室

 【伊江】敬老の日にちなみ、伊江村民生委員・児童委員は11日、村在住の1人暮らしのお年寄りや買い物が困難な高齢者に、手作り弁当を届ける「友愛訪問配食サービス」を実施した。弁当の上には「いつまでもお元気で」と、温かなメッセージを載せて手渡し、お年寄りを喜ばせた。

 同委員は毎月、1人暮らしの高齢者などを訪問し、安否確認を兼ねる「友愛訪問」を行っている。その経験から「手作り弁当を届けよう」と会長の内間初枝さん(71)が提案。当日は8人が参加し、初めて取り組んだ。
 メニューは、粟ご飯、煮付け(三枚肉・大根・ニンジン・揚げ豆腐)サバのみそ煮、オクラのゴマあえ、ツナとマーナ(菜の花)の葉炒め、アンダンシュ(油みそ)。シソゼリーのデザート付き。
 食材は、同委員が家庭菜園で育てた採れたてのオクラ、ニンジン、ニラなどを持ち寄り、島豆腐やマーナの葉などを使ったお年寄りが親しんできた家庭の味。43個の弁当を完成させ、夕食時間に合わせて手渡した。
 内間会長は弁当を作りながら「お年寄りの笑顔が目に浮かぶ」と話した。
 同委員の内間カズエさん(64)は、1人暮らしが長い91歳の女性を訪問。弁当の中身を見たお年寄りは「昔から食べ慣れているものばかり。こんな品数は何年も食べていない」と感動。「ひゃーく、やけん、ちゅうぱんじゃりっつぁ」(100歳まで元気でいられるよ)と喜んだ。
(中川廣江通信員)