敬老の日 新100歳を祝う


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◆崎山キクさん(石垣市)/孫の影響、野球好き
 【石垣】敬老の日の15日、ことし8月で100歳になった石垣市石垣の崎山キクさんが県内の100歳を代表して、仲井真弘多知事の訪問を受け、「お元気百歳長寿者」として表彰された。崎山さんは「賞状をもらえるとは夢にも思わなかった。皆さんに祝ってもらってうれしい」と満面の笑みで喜んだ。

 仲井真知事は「健康長寿の沖縄にしようと取り組んでいる。キクさんの経験を教えてほしい」と長寿をたたえた。
 崎山さんは戦前、台湾鉄道に勤務していた夫の故用立さんと台湾で生活し、戦後は石垣島に戻って2人で商店を開いた。子どもは7人出産したが、うち3人は戦中に病気などで亡くなった。現在は孫が4人、ひ孫も6人おり、自宅では長男健一さん(70)の子どもや孫たちと一緒に4世代で暮らしている。
 健康について「特別なことは何もしていない」と言うが、ラジオ体操や散歩、庭の掃除など日頃から体を動かすことを意識している様子。孫の影響でプロ野球の楽天ファンになるなどスポーツ観戦が趣味。
 これまでで一番うれしかったことは「戦争が終わったこと」と崎山さん。長生きは「子どもたちや孫たちに大事にされているから」とほほ笑んだ。

◆金城ツルさん(那覇市)/「120歳まで生きる」
 敬老の日の15日、那覇市に住む新100歳の長寿者を祝う慶祝訪問が行われた。翁長雄志那覇市長がことし100歳を迎える金城ツルさんの自宅=那覇市前島=を訪ね、長寿を祝い、記念品を贈呈した。
 金城さんは1914年生まれ。12月2日の誕生日で満100歳。子どもや夫を亡くしてからは1人暮らし。現在も掃除、洗濯など家事は全て1人でこなす。一番の楽しみは週に2回の卓球という。金城さんは「皆さんのおかげで(100歳まで)生きてこられた。次は120歳まで生きて、また祝ってもらわないと」と笑顔を見せた。金城さんのおい、豊里友善さん(61)は「とても元気で、もう1回結婚したらどうかと冗談で話している」と語った。
 翁長市長から長寿の秘訣(ひけつ)を聞かれた金城さんは「食べ物に気を付けている。あまり冷たいものは飲まない」と語った。翁長市長は「若さに驚いた。まるで女学生のようなおばあちゃんに会えてうれしい。これからも元気で過ごしてほしい」とあいさつした。

仲井真弘多知事(前列右)から健康長寿者の表彰を受け、家族に祝福される崎山キクさん(同右から2人目)=15日、石垣市石垣
慶祝訪問した翁長雄志那覇市長(前列左)と100歳を迎える金城ツルさん(同左から2人目)=15日午後3時ごろ、那覇市前島の金城ツルさんの自宅