純粋、強烈なノイズ ギターウルフ×キンブラ


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 ロックバンドのギターウルフ(東京)とキングブラザーズ(兵庫県西宮市)を招いたライブが8月30、31の両日、那覇市のアウトプットとGシェルターであった。沖縄から我如古ファンクラブとジャック・ザ・ニコルソンズが迎え撃ち、火花を散らした。31日のGシェルターを取材した。

 トップバッターの我如古-に続き、ギターウルフが「仁義なき戦い」のテーマと共に現れた。「野獣バイブレーター」で始まり、「ラブロック」「ジェットジェネレーション」などを休みなくたたきつける。ギター・ボーカルのセイジはえたいの知れない力が湧き上がるようにわなわなと震え、オオカミ男か何かに変身してしまいそうだ。
 この日のトリを飾ったのはキングブラザーズ。ギター・ボーカルのケイゾウは「おれはギターウルフを見てこのバンドを始めた。ロックンロールだけをやっていこうと決めた」とうれしそう。ギター・スクリームのマーヤは観客の頭上に何度も飛び込む。ついにはギターのストラップがちぎれ、口でくわえていた。アンコールでは楽器ごとフロアに下り、観客の渦に埋もれながら演奏した。
 小さなGシェルターは純粋なノイズで満たされ、ロックンロールの魔法が起こるライブハウスだと感じた。(伊佐尚記)

爆音をたたきつけるギターウルフ=8月31日、那覇市のGシェルター
ジャック・ザ・ニコルソンズと共演するキングブラザーズ