9月8日は「桑の日」 浦添市が特産品PR、産業育成へ


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「桑(98)の日」に合わせて開催された桑っちーコンテストの審査会=8日、浦添市産業振興センター・結の町

 【浦添】浦添市が振興に力を入れている沖縄特有の桑の品種「シマグワ(島桑)」を市内外にアピールするため、商工会議所や事業者らでつくる市多角的蚕糸絹産業協議会(委員長・真栄城孝文市シルバー人材センター事務局長)は8日、毎年9月8日を「桑(98)の日」とすることを発表した。

桑を原料としたお茶やお菓子といった特産品の周知を強化し、新商品開発など地場産業の育成支援に取り組む。
 浦添市では、カイコを飼育して絹織物「うらそえ織」を特産品として生産している。カイコの主食である桑の木から市内で栽培し、桑の実や葉を使った二次製品の開発につなげてきた。しかし、浦添における農業や工芸については一般に認知が広まっていないのが実態で、販売戦略が課題になっている。
 8日は、桑の実と葉粉末を使ったアイデア料理を市民から募集する「第3回桑っちーコンテスト」も市産業振興センター・結の街で開かれた。市民審査員として参加した浦添商業高総合ビジネス科の金城沙菜さんは「ポーポーがおいしかった」と舌鼓を打ちながら、「桑が浦添の特産品というのは知らなかった」とはにかんだ。
 コンテストには3部門に43作品の応募があり、亀谷操枝さんは「前回も審査に参加したが、回を重ねてレパートリーもアイデアもすごくなっている。私たちの世代からすると桑の実は懐かしい。どの作品も上手に使っている」と語った。
 浦添商工会議所は「協議会としての取り組みを契機に認知を広めながら、浦添市として桑の日を制定するところまでつなげたい」と語った。
 桑っちーコンテストの各部門最優秀賞は次のとおり。
【料理・加工食品部門】「桑の葉を使って、新しい桑っちすし天ぷら」ゆうづき(市内間)
【菓子類部門】「桑っちーショーソン」ブーランジェリー・ア・テット(市伊祖)
【学生部門】「桑のフロマージュムース」山城興之助・玉榮良理(琉球調理師専修学校)▽「くわもっちゃん」島袋友希(浦添工業高調理科)