しまくとぅばで庁内放送 県庁、浸透へ本格実施


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西原のしまくとぅばを記した放送用原稿を掲げる翁長富士男主査=18日、県庁

 県は8~9月の水か金曜日に設定している時間外勤務縮減活動「県庁ライトダウン」の一環として、県内各地のしまくとぅばで早めの帰宅を呼び掛ける庁内放送を流している。

各地域出身の職員が地域の言葉で読み上げている。担当する人事課は「退庁を意識付けながら、しまくとぅばの推進につながれば」と趣旨を説明した。
 県庁ライトダウンは時間外勤務の縮減と二酸化炭素排出削減を目的に、2008年度から実施している。しまくとぅばの日県民大会を初開催した13年、試験的にしまくとぅばでの放送を実施したところ、反応が良かったため本格的に実施することにした。
 これまでに西原、宮古、与那国、竹富、糸満、コザのしまくとぅばで放送し、24日の最終日は多良間のしまくとぅばでの放送を予定している。
 8月1日の放送で、「総務部人事課からぬ、うしらしうんぬきやびら(お知らせいたします)」と西原くとぅばを読み上げた人事課の翁長富士男主査は「最近は地元でも方言を使う機会が少ないが、話せる人が使うことで若い人にも浸透すると思う。少しずつでも言葉を伝えていければ」と意義を語った。
 人事課の喜舎場健太班長は「時間外勤務の縮減が目的だが、趣旨を逸脱しない範囲でしまくとぅばの普及にもできることをやろうと取り組んでいる。職員の反応も良く、来年以降も取り組みたい」と話した。