羽地の特産を発信 直売加工施設を着工


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【名護】名護市は16日、市真喜屋集落に建設する「羽地地域直売加工施設」の工事安全祈願祭を行った。羽地地域の農業活性化と6次産業化の推進を目標に、今年度内の完成を目指す。

総事業費は4億2千万円。新鮮な特産物や独自の加工商品の製造・販売に取り組み、同地域の「食」の発信を図る。
 直売加工施設は畜産物と卵製品の加工室を設け、地域の農産物を2次加工した商品の開発を目指す。
 加工商品のほか農家の生鮮野菜などを販売する直売スペースも、加工室の数倍の規模で整備する構想だ。利用者が飲食できるコーナーには市内の2店舗が入居を予定し、海産物の加工販売も見込んでいるという。
 施設は従来あった簡易的な直売所を取り壊し、新たに建設する。鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は約790平方メートル。敷地面積は約3485平方メートルで、33台の駐車場を備える。施設運営は指定管理者を軸に、羽地地域の住民や農業法人などが連携する形で行う予定。
 安全祈願祭に出席した稲嶺進市長は「地域の要請があり、農業を中心に発展してきた場所に、地元特産品をPRする拠点ができる」と施設の意義を強調。「生産者の顔が見える農業関連施設のモデルとして、成長してほしい」と期待した。

くわ入れをし、新たな食の拠点の誕生に期待する稲嶺進名護市長(中央)ら=16日、名護市真喜屋
施設の完成イメージ図