グランドオリオン跡の再開発 来春開業 食・文化発信


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グランドオリオン跡地に建設されるコミュニティー複合施設

 那覇市牧志の映画館「グランドオリオン」の跡地が、飲食店の屋台村や離島の食・文化などの情報発信拠点「離島マルシェ」などが入居するコミュニティー施設として再開発されることが26日、分かった。

同施設は主に平屋建てで複数の建物で構成する。現在の建物を所有する国場組が、地権者から同地を購入し、建設に当たる。現在の建物は来月上旬ごろから解体作業に入る見通しで、新施設は2015年3月末までに開業する予定。総事業費は3億2600万円。再開発に当たっては、国の14年度「地域商業自立促進事業」を活用する。
 那覇市国際通り商店街振興組合連合会の上原善明会長は「離島マルシェは離島の物産品を扱い、地産地消できる施設。市民の国際通り離れが進む中、市民の流れを国際通りに戻していくようにしたい」と話した。
 グランドオリオンは1955年に開館。こけら落としで上映された映画「ピラミッド」にちなみ、スクリーンの両脇にスフィンクスの像が飾られていた。劇場の前の道路は「グランドオリオン通り」と呼ばれ、市民に親しまれた。2002年の閉館後は、リニューアルし、映画館としての再開を予定していたが、構想は立ち消えとなっていた。
 14年度「地域商業自立促進事業」では、沖縄市のプラザハウスも採択され、電子看板や琉米文化のアンテナショップなどが設置される。