多良間村が定住支援策 高卒まで医療費無料など


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 【多良間】多良間村(伊良皆光夫村長)は、高校卒業までの医療費無料化や、小中児童生徒の給食費、インフルエンザ接種無料化などの子育て応援策に乗り出す。またIターンやUターン者に払われる定住奨励金を従来の5万円から20万円に増額するなど定住促進策も拡充する。

「離島の離島」における暮らしを支援し、人口減少に歯止めをかけたい考えだ。
 25日に開かれた多良間村議会9月定例会最終本会議で、関連する予算案や条例案が可決された。
 実施する子育て関連施策は(1)小中学生の給食費無料化(適用開始時期は9月以降)(2)幼稚園児の入園料・保育料無料化(同10月~)(3)保育所の保育料を第2子から無料化(同10月~、ただし高額所得家庭は基準額の4分の1)(4)高校卒業までの医療費無料化(同10月~)(5)小中学生のインフルエンザワクチン接種無料化(同10月~)―の5項目。
 また過疎化対策では村ふるさと活性化定住促進条例を改正。(1)結婚祝い金を5万円から15万円に増(2)出生祝い金を第1子2万円から5万円に増、第2子以降は3万円から10万円に増(3)小学校の入学祝い金を1万円から2万円に増(4)定住奨励金を5万円から20万円に増(5)住宅の新築・購入奨励金を5万円から、面積に応じ50万~120万円に増額―の5項目を実施。ことし4月にさかのぼって適用する。
 村は「多良間村過疎化対策子育て応援基金」を制定。1億4千万円を積み立て、これら施策の財源として活用していく。
 伊良皆村長は「過疎化をいかに食い止め、人口増加を目指すかを重視した。基金を生かした他の施策も検討する。住みやすい、子育てしやすい島を実現したい」と語った。