強盗殺人事件の裁判で裁判員を務めることを強制され、殺害現場の写真を見るなどして急性ストレス障害になったとして、福島県郡山市の青木日富美さん(64)が、国に200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁は30日、請求を棄却した。青木さんは裁判員制度が違憲だと主張したが、判決は合憲との判断を示した。
判決理由で潮見直之裁判長は「原告が裁判員を務めたことと、ストレス障害を発症したことには、相当因果関係があると認められる」とした。
その上で裁判員制度について「司法の国民的基盤の強化を図るものであることに照らせば、裁判員法の立法目的は正当」と指摘した。
(共同通信)