那覇空港、燃料タンク来夏増設 需要増、台風時備え


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那覇空港内の航空機燃料タンクと燃料輸送タンカー接岸場=2014年1月

 航空会社でつくる沖縄給油施設(那覇市、櫻井孝治社長)が、台風時の燃料不足解消などを目的に、那覇空港内に現在4基ある航空機燃料タンクを1基増設して5基体制とすることが8日、分かった。

高まる観光需要で発着便が増え、航空機燃料の需要が増えたことが背景にあり、台風時の安定供給にも対応する。タンク1基の増設で現在より2日分多く確保できる試算だ。11月に着工し、2015年7月に運用開始する予定。
 沖縄給油施設によると、那覇空港の航空機燃料の備蓄量は現行の4基体制で合計約1万4千キロリットル。今回、新たに4千キロリットル級のタンク1基を増設する。
 航空機燃料の需要量は13年度が2000年度の約1・3倍の約45万6千キロリットルに上った。旅客便の路線増や貨物便運航などを背景に年々増大している。
 備蓄量は02年度の4基目増設時点で平均13・5日分だったが、現在は約11日分に縮小。観光需要増やマンゴーなどの出荷で乗り入れが増加する7~9月は約9日分まで短くなるという。
 台風が重なって襲来した場合にはタンクへ燃料補給ができなくなり、さらに日数は縮小する。(桑原晶子)