那覇市の制作会社、うちなーぐちの福祉アプリを開発


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
うちなーぐちを音声で学べるアプリ「沖縄語耳」の画面(画面は開発中で変更の可能性がある)

 人気アニメのうちなーぐち(沖縄語)吹き替えDVDを制作するリージョン(那覇市、屋宜文江社長)は10日までに、介護スタッフや医療従事者向けに、高齢者との日常会話や病状などをうちなーぐちで紹介するアプリ「沖縄語耳(ウチナーグチミミ)―福祉編」を開発した。

音声も付けて耳から学習できるようになっている。
 同社うちなーぐち広め隊プロデューサーの屋宜宣寿さんは「うちなーぐちの日常会話ができれば、年寄りの言葉のストレスを少しでも軽減できるのではと思い開発した」と説明した。
 高校生らが老健施設での実習を終えた後の感想で「お年寄りの言葉を理解してあげられず残念だ」と話していたことがきっかけ。屋宜さんは「介護スタッフにうちなーぐちを理解できる人がいると笑顔が違ってくるそうだ。日常使い慣れた言葉で話すことで、相手への信頼感が増して打ち解けやすくなる」と話した。
 「身体」「日常」「症状」と3分類し、合計200語以上のうちなーぐちや会話を収録した。身体では「頭=チブル」や「のど=ヌーディ」など部位ごとにうちなーぐちで呼称を紹介する。症状では「足が冷たくて眠れない=ふぃさぬ ひじゅてぃ にんだらん」などと紹介している。画面上の部位を押すと読み方が音声が流れる。
 アンドロイド版は今月中にリリース予定。アイフォーン向けも準備中。ともに無料。今回の「福祉編」からさらに広げた有料の日常編も年内に開発を計画している。
 問い合わせはリージョン(電話)098(860)7351。