ウスデーク・歌劇 多彩  4年に1度、女性だけの豊年祭


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【恩納】恩納村仲泊で6日、演舞全てを区の女性だけで行う豊年祭「女(いなぐ)あしび」が開かれた。女性たちが多彩に演じる踊りや歌劇に、多くの観客たちが集まり、秋の夜長を楽しんだ。

女あしびは、4年に1度開かれる区伝統の行事で、3日間のウスデーク最終日に合わせて行われる。
 ウスデークでは、紺地の着物をまとい赤い鉢巻きを頭に巻いた約40人の熟年・高齢の女性たちが、扇子や四つ竹を手に輪になって踊った。歴史ある踊りに大きな拍手が送られた。
 舞台では、男性役をりりしく舞い上げた「下り口説」や仲泊独特の歌劇「カンカンパチパチ」など15演目を披露した。「かぎやで風」や「まみどーま」などでは小中学生も参加した。
 恩納村の伝統行事に詳しい大城英喜さん(77)は「(ウスデークの)歌詞は恩納ナビーの作品をはじめ琉歌でつづられており、昔は12番あったが今は11番まで歌っている」と話した。
 金城玉子婦人会長は「仲泊は伝統のある地区。誇りを持ってほしい」と話した。
(小山猛三郎通信員)

輪になってウスデークを踊る女性たち。年季の入った踊りに観客も魅了される=6日、恩納村仲泊
仲泊独特の歌劇「カンカンパチパチ」。2人のやりとりに会場から笑い声が起きた=6日、恩納村仲泊