「らい君募金」 目標の2億1500万円を達成


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県民へ感謝の言葉を述べる(左から)松島良生君の母親・美香さん、父親・良道さん、「らい君を救う会」の當山みゆき共同代表、役員の屋比久里美さん=17日、県庁

 心筋炎後心筋症を患い米国での心臓移植を目指す松島良生(らい)君(12)=北谷町=の募金が目標額2億1500万円に達したことを受け、両親と「らい君を救う会」は17日、県庁で記者会見を開いた。募金を呼び掛けた9月22日からわずか24日で目標を達成した。両親と救う会の共同代表らは県民の支援に対し、感謝の言葉を述べた。

 父親の良道さん(43)=地方公務員=は「本当にありがとうございました」と頭を下げ、声を詰まらせた。「善意で集まった命のバトンを受け取った。無事に手術を終え元気に帰国することが恩返しだと思う」と力を込めた。良生君の近況については「多くの人が支えてくれることに本人も喜んでいる。昨日はいつも以上にリハビリを頑張っていた」と報告した。
 母親の美香さん(43)は「早く家に帰りたい。大好きなサッカーがしたい。そんな息子の目標に向かってこれまで以上に家族で頑張りたい」と静かに語った。
 良生君は当初、11月中旬に東京に移動し、12月上旬に渡米する予定だったが、体調を見極めて今後判断する。現在は移植手術に向け日々、治療やリハビリに励んでいるという。良生君を支援しようと、17日までに2億2793万8183円が集まっている。
 救う会は目標額に達したため、定期的に行っていた街頭募金やチャリティー行事を中止する。今後、県内に2500個余設置されている募金箱を回収する予定だが、回収する人員が足りないため、事務所への返却の協力を呼び掛けている。