中城湾~先島 定期貨物航路、来月から運航 南西海運


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南西海運が中城湾港新港地区に就航する「第一せつ丸」(南西海運提供)

 南西海運(那覇市、下地米蔵社長)は17日、中城湾港新港地区と宮古、石垣を結ぶ定期貨物船を11月から運航すると発表した。週1便で、同地区内の立地企業が製造している畜産飼料や建築資材などの輸送を見込む。同地区では、県の実証実験で南日本汽船(浦添市)が鹿児島航路を2011年度から運航、15年度からは定期便化が決まっている。

 就航する船は第一せつ丸(499トン)で積載量は1500トン。火曜日に中城湾港を出港し、水曜日に平良港、石垣港に入港する。貨物量が少ない場合は、中城湾港の出港時間を早め、那覇港を経由して宮古、石垣に入港する計画。
 同社の松本義幸副社長は「新港地区の立地企業のニーズに応えるとともに、南日本汽船の鹿児島航路との連携や、北部などの需要も掘り起こしたい。貨物が増えれば、将来的には週2便も検討していきたい」と話した。
 中城湾港新港地区の立地企業は現在、先島向けの製品を那覇新港まで陸送した上で船で輸送しているが、陸送コストの負担などが課題となっている。県は鹿児島に続き、先島を結ぶ航路の実証実験も予定していたが、南西海運の定期便就航に伴い取りやめる方針。県港湾課の担当者は定期便について「陸送コストの低減につながり、利便性も向上する」と期待した。