猛暑去り秋の気配 リュウキュウマメガキ実る


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秋の訪れを告げるリュウキュウマメガキの実りが確認された

 【名護】秋の風物詩、カキ。やんばるの山々にも沖縄自生のリュウキュウマメガキ(カキノキ科)の実りが確認された。

 日当たりの良い斜面に生える落葉高木で10メートルほどにもなる。葉は互生し先端はとがった形。裏は粉白色。
 5月ごろ黄白色の小さな花を咲かせた。果実は2センチほど。熟した果実でも渋みが残るが、ご年配の方にはそれでも口に入れた少年のころの思い出があるのでは。干しぶどう状になるとやや甘味が出る。
 柿渋を塗ると紙や布が強化されるので、かつては防水作用を生かし番傘に利用したようだ。分布は紀州以西、四国、沖縄、台湾、中国など。別名シナノガキだが長野県には分布しない。方言でシブー、シブンギなど。
(幸地光男通信員)