6次産業化で職場体験 上本部中2年生


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 【本部】本部町立上本部中学校(仲村清光校長)の2年生22人(担任・比嘉敬太教諭)はキャリア教育総合学習の一環として、15~18日までの4日間、職場体験した。

自らが搾ったヤギの乳を使いパンを製造し販売するなど、6次産業化をテーマに学習。多くが初めての体験となり、農業の厳しさや食の大切さ、ものづくりの楽しさなど働くことの魅力を体感した。
 地域の特産物や地域間のつながりなど、就労を通して地元の良さに気付いてほしい、と昨年に続き「6次化」を目標に据えた。町商工会や地元企業の協力を得ながら、学年総合担当の平安山勇希教諭が学習メニューづくりに取り組んだ。
 生徒らは4班に分かれ、農場の草むしり、もとぶ香ネギの植え付け、ヤギ舎の清掃やヤギのエサやり、乳搾りなど、2日目までは1次産業の現場を経験した。3日目はヤギミルクを使ったパン作りに挑戦。最終日には町内のイベント会場でそのパンを販売した。数分間で完売したという。
 生徒らは20日、これら体験を1枚の新聞としてまとめる作業を行った。同じ班の玉城紗菜さん、仲原楓さん、田港萌夏さんは「ヤギの乳搾りは楽しかったが、糞の片付けはとても苦労した」と言い、パン作りが最も印象に残っているという与儀大翔君は「乳搾りから商品作りまで一連の流れを体験できて良かった」と話した。満名玲さんは「働くことは自分のためにやっているが、自然に周りに役立っていることに気付いた」とし、満名大河君は「畜産業の肉体的なきつさが初めて分かった。食の大切さが身に染みた」と話した。
 体験をまとめた新聞は11月末ごろ、関係者らを招き発表する予定。

ヤギ舎で乳搾りや清掃、エサやりなどを体験した上本部中の生徒ら=16日、本部町伊豆味
町内のイベントでヤギミルクを使った自家製パンを販売する上本部中の生徒ら=18日、本部町産業支援センター駐車場