久米島紬、ニットに 天然素材の色合い 事業組合「魅力届けたい」


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 【久米島】久米島紬事業協同組合(松元徹組合長)はこのほど、伝統工芸品「久米島紬」のつむぎ糸を編み込んだニット商品を開発した。月桃や琉球藍、サトウキビで染めた糸の柔らかな色味が特徴だ。10月から「久米島紬の里ユイマール館」内のミニショップで限定販売している。

 同組合は今春からニット商品の開発に取り組んだ。ブランド名は「Je file(ジュ・フィル)」。フランス語で「私はつむぐ」という意味を持つ。染め織り従事者たちの「上質な久米島紬の魅力を届けたい」という思いを込めた。
 デザインはカーディガン、ボレロ、ストールの3種類。草木染め100%のつむぎ糸をアンゴラやモヘアなどに編み込んだ。
 商品開発を担当した同組合の照屋七奈さん(34)は「つむぎ糸は一つ一つ手で染めている。洋服になっても天然素材の優しい色合いを楽しんでもらえると思う」と話し、「若者にも気軽に伝統工芸品を楽しんでもらいたい。年代を問わないシンプルなデザインを心掛けた」とPRした。
 価格はカーディガンが3万5千円、ボレロが3万4千円、ストールが3万1千円(税込み)。問い合わせは久米島紬の里ユイマール館(電話)098(985)8333。

サトウキビで染めたつむぎ糸を編み込んだカーディガン(久米島紬事業協同組合提供)
琉球藍で染めたつむぎ糸を編み込んだボレロ(久米島紬事業協同組合提供)