豚流行性下痢疑い1227頭 中北部の養豚農場で確認


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 県農林水産部は30日、子豚が感染すると高い確率で死ぬ「豚流行性下痢」(PED)の疑い事例が本島中北部の3養豚農場で確認されたと発表した。4月28日から29日にかけて農場から報告があった。

30日時点で1227頭のPEDの疑いがある症状が確認され、子豚3頭が死んだ。PEDの疑いのある症状が確認された頭数としては県内で最大規模となる。
 県畜産課は、当該養豚農場で畜舎の消毒と立ち入り制限、豚の移動自粛や周辺農場への立ち入り検査などを実施している。さらに県内の養豚農場に対し注意喚起している。
 28日、うるま市の1農場から母豚と子豚に下痢の症状が見られるという報告が家畜保健衛生所にあった。各地域の家畜保健衛生所が29日、近隣農場や関連農場の聞き取り調査を実施したところ、うるま市と東村の2農場で下痢の症状が確認された。
 家畜保健衛生所は5月1日、関係団体向けの地域説明会を開き、感染状況や防疫体制について説明する。
 PEDは、豚がウイルスを含むふん便などの汚物を摂取することで感染する。下痢や嘔吐(おうと)、食欲不振などの症状がある。特に免疫力の低い子豚の致死率が高い。PEDからの回復後は、出荷もできるという。人が食べても感染することはない。