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博物館の休息効果実験 沖縄市郷土博物館で市民講座


博物館の休息効果実験 沖縄市郷土博物館で市民講座 新たな文化価値として注目されている「博物館浴」の提唱を学んだ市民講座=1月14日、沖縄市立郷土博物館(提供)
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 【沖縄】沖縄市立郷土博物館で1月14日、市民講座「博物館でリラックス効果がある?」が実験を兼ねて同館内で開かれた。森林浴ならぬ博物館浴研究を3年前から取り組んでいる九州産業大学の緒方泉教授(66)=博物館学=との提携事業。受講者は65歳以上と中高生に分かれ、計20人が参加した=写真。
 緒方教授は3年前から博物館の持つ癒やし、リラックス効果を心理測定などで数値化し、健康増進や疾病予防に活用する実証実験を始めた。
 講座の参加者は開始時に血圧や脈拍を測定。続いて博物館の展示室鑑賞後の変化を見る血圧・脈拍の生理測定、「楽しかった」「不安だった」など30項目余の心理測定を行った。
 講座で緒方教授は全国の60余の博物館の協力で約850人のデータを収集してきたと紹介。その結果「血圧の安定化、活力のアップ、癒やし、リラックス効果など好影響があることが分かってきた」と述べた。(岸本健通信員)