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開祖の功績と神髄学ぶ 那覇で剛柔会沖縄交流会


開祖の功績と神髄学ぶ 那覇で剛柔会沖縄交流会 沖縄独自の器具鍛錬に励む参加者たち=1月13日、那覇市の県立武道館錬成道場
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 全日本空手道連盟剛柔会と沖縄剛柔流空手道協会の「第10回沖縄交流会」がこのほど、那覇市の県立武道館錬成道場であり、17都道府県からの39人を含む64人が参加した。開祖の宮城長順(1888~1953年)の功績を通して流派の神髄を学び、合同で基本の型や器具鍛錬などの稽古に励んだ。
 稽古に先立ち、沖縄空手研究所所長で、沖縄大客員教授の嘉手苅徹氏が「沖縄剛柔流の歴史と技法」と題して講演。宮城が「武道的気概」を養う上で、正しい姿勢、気息の呑吐(どんと)と力の入れ抜きを調和させた三戦と転掌を「基本型」とし、予備、補助運動を行った上で、数種の攻防の術を連結して心気と体力を有効に運用する「開手型」につなげるなど指導法を体系化したことを解説した。
 講演後、参加者は沖縄独自の器具を使った鍛錬に励み、型の稽古に汗を流した。長崎県で指導者を務める一ノ瀬豊さん(60)は「原点に立ち返るために毎回参加している。講演や沖縄独自の器具鍛錬を通じて、正確な技法、歴史を伝える責任を感じた」と刺激を受けた様子だった。
 沖縄剛柔流空手道協会の高良正剛理事長は「10回目の記念開催で、宮城先生の没後70年の年に、県外からこれまでにない大勢の参加があったことをうれしく思う」と喜んだ。