【名護】北海道日本ハムファイターズや前身の日本ハムなどで投手として活躍した、元プロ野球選手の岩本勉さん(52)が2月21日、名護署で署員らに自らの経験などを講演した。「野球心 人生の壁を乗り越える人との出会いと感謝の言葉」と題した講演で、岩本さんはプロ野球界に入り、周りの支えと努力で球団のエースとなるまでのエピソードを語った。
高校を卒業して、入団後に上京した際、文化の壁などもあり自分の投球フォームを見失ったという岩本さん。理想と現実に打ちのめされ、心理的な原因により生じる運動障がい(イップス)に陥り、投球ができなくなったという。「野球が好きなのか」と母親に声をかけられたことをきっかけに、1人で居残りの球当て練習を始め、徐々に感覚を取り戻していった。
先輩の金石昭人さんが指導してくれたエピソードなども披露し「本当の真心で支えてくれた先輩がいたからこそ、1軍で頑張る意味を考えることができた」と語った。別の先輩に就寝中に飲食店へ呼び出されることもあったという岩本さんは、署員らに対して「先輩は自分で選ぶ。定められた先輩はいない。付き合いたくなかったら自分で遠ざけることだ」と話した。
講演を聴いた翁長武成巡査長は「野球に対する姿勢を聞き、自分も警察官として全力で向き合っていきたいと思った」と話した。 (池田哲平)
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「出会いと感謝で壁乗り越え」 名護署 元日ハム投手・岩本さん講演
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琉球新報朝刊
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