【沖縄・豊見城】沖縄市で沖縄や琉球の創作人形などを制作する座間味末子さん(75)と、豊見城で紅型などを制作をする永吉順子さん(75)は、長野県で23日から始まる展示会「琉球の歴史と伝統工芸」に作品を出展する。永吉さんが制作した紅型の衣装を着た琉球人形も出展予定だ。
2人は40年ほど前、沖縄女流美術家協会の初代会長を務めた久場とよ(本名・トヨ)さんの絵画教室で出会い意気投合。以来、人形の衣装作りなど、作品作りでも交流を続けてきた。「先生が結んだ縁だね」と口をそろえる。
座間味さんは沖縄の伝統行事や琉球王国の王族を模した人形など100体を、永吉さんは息子の剛大さんの作品と合わせて約30点を展示する。
永吉さんによると「人形用の紅型は図柄の縮尺などがとても難しく人と同じように作ってもうまくいかない」という苦労もある。「初めての県外での作品展示で、多くの人の目に触れる機会ができてうれしい」と笑顔を見せる。
座間味さんはこれまでフランスやブラジル、アルゼンチンなど多くの国で展示会に出品してきた。今回も「人形を展示することで沖縄の文化を伝えていきたい」と意気込んでいる。
展示会は沖縄県と長野県の観光交流協定を記念した事業で、長野県須坂市の旧小田切家住宅で23日から8月25日まで開催される。 (福田修平)
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沖縄の人形と紅型 長野へ 座間味、永吉さん 初の県外展示会
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琉球新報朝刊